レオパレスって家具付きが魅力的なんだけど、あまり良くない評判も聞くよね。実際住むのってどうなのかな~?
こんにちは、ジョイ右京です。
私は2020年までの約15年間、5つのレオパレス物件に居住していたことがあります(2021年に退去済み)。
レオパレスは、全国に50万件以上の物件を持つ不動産企業。
家具付きの物件にすぐに住めることがウリで、一見便利そうなイメージがありますよね。
一方で、2018年に施工不良問題がニュースになったり、世間の口コミでは壁が薄いなどの悪い評判も聞かれます。
実際にレオパレスに住んでいた人の意見を聞きたい!
そんな人も多いのではないかと思います。
そこで、約15年間にわたり計5件のレオパレス物件に居住した私が、実際に住んでわかったレオパレスのメリット・デメリットについて解説します。
併せて、引っ越し先としてレオパレスはありか?なしか?についての私見も述べたいと思います。
この記事を読むことで、レオパレスに居住しても大丈夫かどうか、多少なりともイメージができるはずです。
結論だけお伝えしておくと、私はレオパレスへの引っ越しはありだと思っています。
なぜそう思うのか、気になる方はぜひ記事を読んでもらえると嬉しいです。
- レオパレスへの引っ越しを検討している
- レオパレスに住むメリット・デメリットを知りたい
- レオパレスに実際に住んでいる人の感想を聞きたい
はじめに~レオパレスの賃貸物件について~
レオパレスは主に自社物件の賃貸サービスをしています。
取り扱っている物件の主な特徴は次のようなものです。
- 単身者向けのワンルーム物件が多い(ワンルーム以外の物件もある)
- 家具・家電付きの物件がほとんど(家具なしの物件もある)
- 自社物件のため仲介手数料が無料
- 短期入居(マンスリー契約)もできる
このように、1人暮らしで手軽に入居したい方向けの賃貸物件がメインとなっています。
施工不良問題について
はじめに2018年に発覚したレオパレスの施工不良問題について触れないわけにはいかないでしょう。
建築基準法に抵触する界壁施工不備が見つかったことから始まったこの問題ですが、一時はニュースで随分と騒がれました。
その後に全棟調査および改修工事が実施されることになったわけですが、2020/2/29時点の改修進捗状況はレオパレスの公式サイトでは次のように公開されています。
全棟数:39,085
当社施工物件の改修進捗状況について|当社施工物件における界壁施工不備問題の対応について|株式会社レオパレス21
調査対象棟数(現存なしを除く):38,723
調査判定済み棟数:38,273
明らかな不備棟数:13,603
改修工事着手棟数:5,091
改修工事完了棟数:952
全物件のうち1万3千棟以上(約35%)に不備があったという結果が判明しています。
問題発覚当時すでに10年以上レオパレスに住んでいた私。
あまりの壁の薄さから「なにも問題がないことはないだろう」とは思っていましたが、ここまでの多数の物件までとは思っていませんでした。
当時住んでいた物件にも調査が入り、2019年2月に次の文書がドアポストに投函されていました。
これをそのまま信用するのは難しいですが、ここで虚偽の報告をするリスクをとるとは考えにくい。
どうやら本当に問題がなかった(当時住んでいた物件に関しては)のではないかと思います。
この施工不良問題から、どうしたって「信用ならない」というイメージがべったりついたレオパレス。
ですが、「じゃあ他の不動産会社の物件は問題ないのか」というとそれも判らないわけです。
「ケチのついてしまったレオパレスだからこそ手は打つはず。今後に関してはまだ信用できるだろう」ぐらいの気持ちです。
とにかく施工不良問題が発覚したのは本当によかった
改修工事に現在も取り組んでいるレオパレスですが、果たしてそんなレオパレスに引っ越す価値があるのか?について、次から解説していきます。
レオパレスのデメリット
それではまずデメリットから入りますが、それにしてもレオパレスほど不評しか聞こえてこない賃貸物件はないように思います。
住んでいるところを聞かれたときに「レオパレス」と答えると、皆が一瞬あわれみの目をするのは気のせいではないでしょう
ここから、実際にレオパレス15年住んだ私が体感して感じたデメリットが以下となります。
順番に解説していきます。
「壁が薄い」は本当
レオパレスの噂の定番「壁が薄い」は本当です。
少なくともこれまで住み替えてきた5件の物件はすべて、隣あるいは上下の部屋からは生活音が聞こえてきました。
- 電話の話し声(内容までは聞き取れない)
- 目覚ましの音、インターフォンの音
- 窓の開閉の音 など
しかし、これはあくまで私の場合ですが、気に障るほどの騒音ではないと感じていました。
常時テレビをつけたり動画を見ていたせいもありますが、退去したいという気持ちになるほどではありませんでした。(たまたま騒がしい人が隣にいなかっただけかもしれませんが)
なお、2013年4月以降に建てられた物件では「ノンサウンドシステム」が標準採用され遮音性が上昇しているとのことで、この問題はもはや昔の物件のみにあてはまるのかもしれません。(私自身はノンサウンドシステムの物件は未体験)
キッチンスペースが狭い、電気コンロの火力が弱い
「料理させる気あるのか?」と疑いたくなるほどキッチンのしょぼさが際立ちます。
これもすべてのレオパレスの物件に当て嵌まるわけではないのですが、少なくとも私がそれまで住んできた物件はすべてそうでした。
現在の物件のキッチンはこんな感じです。
野菜などを切るときはシンクの両端にまな板を渡すことでなんとかやっています。
また電気コンロの火力が弱く、冬場に1リットルの水を沸かそうと思うと15分はかかります。
さらに2口同時に使おうとすると火力が弱まります。
きちんと料理をしたい人にとっては大きいデメリットといえるでしょう。
住人のマナーがよくない
入居のハードルが高くないこともあり、物件に住んでいる人は得体のしれない人が多い気がします(笑)
それゆえか全体的にマナーが良くないように感じました。
たとえば、これまで住んできた物件はどこも曜日の分別に関係なくゴミが出されていました。
ただ定期的に掃除はされているのでゴミ捨て場自体はキレイ
それ以外にも、管理センターから「近隣のひとから騒音や車の違法駐車について苦情が来ている」とチラシが入っていることもしばしば。
ただし、こういうことがあっても管理会社に連絡すれば、マナー違反に随時対処してもらえるので、そういう安心感はあります。
家賃のほかにも定期的に支払う料金がある(賃貸契約の場合)
賃貸契約の場合、毎月の家賃のほかに2年間ごとに支払う料金があるのはマイナスポイントかなと思います。
- ライフサポートサポートサービス(保険+サポートシステム):約3万9千円(税込)
- 部屋の更新時(2年毎)の更新手数料:16,500円(税込)
毎月の家賃だけのこと考えていると2年目に大きい出費があります。
5万円以上の出費となりますので、2年以上住む予定の方は家賃にプラスしてこれも換算しておいた方が良いです。
レオパレスに住むメリット
デメリットを解説してきましたが、レオパレスにはメリットも沢山ありました。
- やはり家具・家電付きは最高
- インターネット料金が安い
- 保険・サポートサービス内容が充実
- マンスリーレオパレスは水道・電気・ガス料金が不要
- 物件の住所が公開されている
- レオパレスからレオパレスへの住み替えがお得
こちらも順番に解説していきます。
やはり家具・家電付きは最高
レオパレスといえば家具・家電付き。日常生活に必要不可欠な次の家具と家電が付いています。
※ただし家具・家電なしの物件もあるので注意です
- テーブル
- 椅子
- カーテン
- 鏡
- テレビ
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- エアコン
家具・家電にこだわりがある人は自分好みのものがあると思いますのでおススメできませんが、特にこだわりがない方にはこのうえないメリットです。
たとえば入居時に家電を買って10年住むとして、7,8年に一度それらを買い替えるとした場合、2回は購入するタイミングがあるわけです。
家電購入の出費をまるごとカットできるのは大きな利点です。
レオパレスには「&Leo(アンドレオ)」という入居者用のWebページがあるのでそこから問い合わせしたのですが、翌日にはメールで回答がありました。(取り換え業者から何日の何時くらいに訪問日時の電話があるという内容)
スムーズに対応してくれるのでこの点はとても助かります。
家電の新しさについて、これまで5件のレオパレス物件を見てきましたが極端に古い家電はなく、古くても5年前後のものでした。
古すぎる家電は「交換させてほしい」と管理センターから連絡がきたこともありました。
この場合、新品をタダで使い始められるので得した気分になります。
インターネット料金が安い
レオパレスではオプションでインターネットを利用できます。
私が入居していた部屋の場合は、室内のLANケーブルを私物の無線LANルーターに繋ぎ、WiFi接続でインターネットを使っていました。
利用料金は記事執筆時点(2020年3月)で月額2,310 円(税込)となっています。
2023年9月6日時点では月額2640円となっていました(ベーシックプラン)
現在の他社の回線プランは少なくとも3,000円以上はするので、他と比べて年間1万円程度は節約できる計算となります。
このインターネットサービスは、ネットの口コミで酷評されているのを見かけます。
居住者全員で回線を共有する仕組みのため夜間などの時間帯で通信速度が遅くなるといわれています。
たしかに21時~0時くらいは少し遅いように感じることもありましたが、ほとんど気にならない程度でした。
大量のデータのダウンロードやアップロードをする方には少し物足りないかもしれません。
保険・サポートサービス内容が充実
家具や電化製品などに生じた損害を補償する損害保険などを含む入居者総合サービスがあります。
これはレオパレス自体が提供するサービスですので、下手な火災保険に入るよりは安心といえます。
特にレオパレスは家具・家電などの備品の多い物件ですので、誤って壊してしまうことを考えると保険があると安心です。
つい先日の話ですが、内側のレースのカーテンが開け閉めしているうちに破れてきてしまったので、交換してもらいました。
保険のほかにも、下記のようないざ起こってしまったときに本気で困るトラブルにも対応してくれます。
- 水周りトラブル、トイレのつまり、カギ開けなどのトラブル
- カギの紛失等による交換
- 電球・蛍光灯が切れた場合の取り換え ※賃貸契約のみ
料金は、2年で約37,000円とt他社の低価格の火災保険よりは高めの設定です。
上記は、2020年当時の金額です。現在の金額は公式サイトに記載がありませんでした。現在の金額はご自身でご確認いただきますようお願いします。
しかし、暮らしの安心感を買うという意味では高過ぎるとまではいえないかな、と。
なお、レオパレスのサポートサービスに加入せず、別の火災保険に加入も可能なようです。
ご入居いただくお客様には、ご契約期間中はお客様の費用負担において、当社が提供する火災保険(入居者あんしん保険・法人用賃貸住宅総合保険またはライフサポートシステム)もしくは当社が承認する火災保険に加入しなければならないものとしています。
※保険期間が満了した場合は、当社が提供する火災保険を更新していただくか、お客様にて新たに火災保険に加入していただく必要がございます。
保険・サポートサービスについて教えてください_レオパレス21(2023年9月6日閲覧)
マンスリーレオパレスは水道・電気・ガス料金が不要
マンスリーレオパレス限定となりますが水道・電気・光熱費が不要です。
私はマンスリーレオパレスは利用したことがありませんが、家にいる間は料金を気にすることなくエアコンを付けっぱなしにできるのはかなり快適だと思います。
特に最近は夏場に異常な暑さが続いたりしていますから。
なお、一時話題になったエアコン3時間タイマー問題ですが、現在は解除法が公開されていますのでご安心ください。
物件の住所が公開されている
多くの賃貸物件サイトでは、町名などまでしか公開されていませんが、レオパレスのサイトでは物件の詳細な住所まで表示されています。
以下のように、画面上の地図から物件を探すこともできます。
これの一体なにがメリットかというと、事前に自分で物件周辺の下見に行けるという点です。
当然部屋内をみることはできませんが、実際に周辺を歩いて自分が住んだときのことをイメージするだけでも引っ越ししてからの後悔を回避しやすくなります。
たとえば・・・
- 住人のマナー(ごみ捨て場、ベランダの様子など)
- 周辺の環境音(車の音、電車の音)
- 最寄り駅までのルートに危険はないか(夜の状況も想像しておくと良い)
などがおすすめのチェックポイントになります。ただし不審者と思われないようにあまり熱心に観察しないように注意してください(笑)
店舗に行けば空室の部屋を見せてもらえますが、その前に自分で集められる情報をそろえておけば店舗の担当者に的確に質問しやすくもなるのでおススメです。
レオパレスからレオパレスへの住み替えがお得
長く住むほどレオパレスからレオパレスへの住み替えがお得になる「住み替えサポート」があります。
レオパレス管理物件に累計2年以上の入居すると、次回の賃貸契約時の礼金が不要になります。
私も計4回の住み替えをしましたが、転居にかかる費用がかなり削減されて助かりました。
レオパレスに15年間、5件の物件に住んでの満足度は?
さて、ここまでメリット・デメリットについて解説してきました。
実際にレオパレスに15年間&計5件の物件に住んだ私。その私のレオパレスの印象は「不満なし」です。
私がレオパレスを好意的に評価しているのは次の点です。
- 家具・家電が備え付けで用意されていて買い替えを考えなくてよい。
- もしも家電等が故障しても管理センターに連絡するだけで交換や修理をしてくれる。
- レオパレスからレオパレスへ住み替えするとき、勝手知ったる安心感がある。(どの物件も基本的にはほぼ同じ構造)
- 2年以上住んでいる場合は鍵の交換費不要などの長期入居特典もあるので、気軽に引っ越せる。
デメリットとしてはやはり壁の薄さは多少気になりますので、次に引っ越すなら2013年以降の物件で「ノンサウンドシステム」が採用されている物件にしようと思います。
まとめ(こんな人はレオパレスへの引っ越しはあり)
今回は、実際にレオパレスに15年間&計5件の物件に住んでいる私が考えるレオパレスのメリット・デメリットを書いてみました。
レオパレスへの引っ越しでメリットが大きいのは次のような人です。
- 家具・家電付きの部屋にして初期費用を抑えたい方
- 毎月のインターネット回線料金を節約したい方
- 物音に敏感ではない方
- 大学新入生など居住期間が決まっている人。(マンスリーレオパレスなら学割あり)
改めて見直してみて、なんだかんだでレオパレスは家具・家電のメリットが大きいことに気づきました。
そこがやはり引っ越すかどうかのポイントだと思います。
施工不良問題でレオパレスに引っ越す不安があるのは当然ですので強くお勧めできませんが、それでも住んでみるメリットを取りたい方はひとつの選択肢として調べてみてはどうでしょうか。
~後述~
こちらの記事の執筆の後についにレオパレスを解約しました。
そのときの退室申し込みから保険の解約までの、一連の体験を記事にまとめました。退去についても気になるからはこちらもぜひご覧ください。(2021年5月27日記述)