【書評】必要十分生活(たっく,2015)|私がミニマリストになるきっかけとなった一冊

こんにちは、ジョイ右京です。

いまでこそミニマリストという肩書で名乗る私ですが、30代半ばくらいまでは不要なモノに囲まれて生活していました。

ジョイ右京

モノを減らしたいと思っているのに、実行に移さず自己嫌悪する日々を過ごしていました

その私が一転してミニマルな暮らしを始めるきっかけとなったのが、今回ご紹介する『必要十分生活』(たっく,2015)です。

初めて読んだとき、必要だと信じ込んでていた物のほとんどが必要ないということに気付かされ衝撃を受けました。

それから真似できる部分から少しずつ物を減らしていき、現在に至ります。

今回の記事を書くにあたって読み直してみたのですが、いまの自分の生活の指針になった内容だったと改めて実感しました。

ということで今回は、私がミニマリストになるきっかけとなった『必要十分生活』から、私が感銘を受けたポイントTOP5をご紹介します。

最後までご覧いただけると嬉しいです。

ジョイ右京について
  • 最小限のモノで暮らす40代ミニマリスト
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  • ミニマルな暮らしとアイデアについて発信しています
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Kindle電子書籍をセルフ出版しました
目次

『必要十分生活』(たっく著)の概要

『必要十分生活』は、たっく(@tacktoy)さんが書かれた書籍です。

kindle版(2015/01/10)が刊行 されたのち、書籍版「必要十分生活 少ないモノで気分爽快に生きるコツ」(大和書房 2015/5/18)が発売されました。

kindle版
書籍版

私が読んだのはkindle版で、本記事もこちらを読んだ内容をベースとして書いています。

なお、書籍版「必要十分生活 -少ないモノで気分爽快に生きるコツ-」大和書房 (2015/5/18)は、kindle版に大幅加筆した内容となっています(私は未読)。

著者のたっく氏について

たっくさんはリサーチャーを職業としており、本書以外にもPythonの入門書も書かれています。

Amazonの著者詳細では次のようにあります。

リサーチャー 1978年生まれ、富山県出身。 趣味は、片づけとプログラミングと本を書くこと。 身の回りから少し学問的なことまで、簡単なことをさらに簡単に伝える独自の解説で人気を博している。 2015年に出来心で書いた『必要十分生活』がベストセラーとなり、加筆修正のうえ大和書房より『必要十分生活~少ないモノで気分爽快に生きるコツ~』として出版され、重版を重ねている。

Amazon.co.jp_ たっく_作品一覧、著者略歴 より引用

「必要十分生活」の要約

『必要十分生活』は、不要な日用品や服をなんとかしたいという方を読者対象としています。

著者が「必要十分」な生活を実現するために実践するシンプルな「心地よいルール」が具体的に紹介されています。

「必要十分」というのは、これ以上増えると余計だし、これ以上少ないと足りないという状態のこと。

過去には不要なものだらけの生活を送っていた著者ですが、現在は「必要十分」な生活用品だけに囲まれ快適な生活を送っています。

『必要十分生活』|私が感銘をうけたポイントTOP5

『必要十分生活』から私が特に感銘をうけたポイントをベスト5でご紹介します。

1位:お風呂場は毎日入浴後に洗う

お風呂からあがるときには、お風呂場のものすべてをスポンジで洗います。すべてになるので、風呂場にあるものは、なるべく少ないほうが良いです。そして、自分の体を拭いたタオルで、お風呂場全体を拭きあげます。こうすれば、お風呂場にカビが生えることもありませんし、ヌルヌルの場所もできません。

『必要十分生活』(2015/01)”お風呂場は毎日すべて洗う”より引用

これがナンバーワンの衝撃でした。

はじめて読んだ当時は一人暮らし。半信半疑ながら試したところ、ヌルヌルどころかカビができる気配が一切なくなったことに大感動。

なにより毎日お風呂場に入るたびいつもキレイであることが、こんなに人を気分良くさせるのだと気付きました。

二人暮らしをしている2022年3月現在は、拭きとりまではしなくなりましたが、お風呂上りに水切りワイパーで溜まった水を流し、バスタブを掃除する習慣を続けています。

ジョイ右京

なお、実は身体を拭いたタオルでお風呂場を拭くということに若干抵抗を感じて、私はキッチンペーパーで拭いていました(笑)

2位:書類の処分の判断基準

書類の必要十分条件の判断材料は簡単です。それは、「現物が必要かどうか」です。これに当てはまる書類は非常に限られており、家庭だとおそらく保険証券や直筆サインの証明書などだと思います。それ以外は基本的に全部捨てることができます。

『必要十分生活』(2015/01)”書類の処分の仕方”より引用

物を捨てられなかった当時、いちばんストレスだったのが「書類」の存在でした。

捨てたいけど、いずれ困ることになるのではないかという不安を感じていたのです。

ですが、「現物が必要かどうか」を基準に実際に捨ててみると、ほんとうに全く問題なし。

「残しておけばよかった」と後から感じたものも一部ありますが、大抵は取り返しの効くものばかりです。

ジョイ右京

現在では、持っている書類はA4サイズ引き出し2つに収まっています。

3位:思い出もデジタル化できる

私がとった方法は、思い出の品をデジタル一眼レフで綺麗に撮影したあと、感謝の気持とともに処分するという方法でした。そして、その写真は私のパソコンのスクリーンセーバーになっています。そうすることで、ふと疲れた時に思い出が画面いっぱいにあらわれて、心が穏やかになります。

『必要十分生活』(2015/01)”思い出は思い出して楽しむの品”より引用

学生時代の記念品や寄せ書き、皆さんどうしていますか?

私は「くれた人に申し訳ないな」という気持ちだけでず~っと残していましたが、思い出に束縛されているようで気にかかっていました。

そこで本書のように、思い切って寄せ書きを写真に撮って捨ててみましたが想像以上にスッキリ。写真でいつでも見返せるという事実だけでまったく罪悪感がないことにホッとしたのを覚えています。

4位:捨てるときの心構え

捨てるときに注意するのは、自分のものであれば、捨てるのを誰にも言わないことです。「これって捨てていいと思う?」と人に聞いてはいけません。「もったない」とか、「大事にとっておいたら?」と言われたら、捨てられなくなります。

『必要十分生活』(2015/01)”不要なものの処分の仕方”より引用

これもなるほどと感じた点です。

もし誰かに相談して物を残してしまうことなった場合、その物に不満を感じるたびにその人のせいにしてしまう

ものを捨てるときは自分だけの判断で。もし後悔するときがきても自分だけで受け止め、次に同じミスをしないよう心に刻むべきです。

5位:自分と相手の領域を区別する

私の場合は、自分の部屋・洗面所・浴室を担当するという紳士協定を妻と結びました。……自分が落ち着けるスペースを持っていたら、不思議と居間に余計なものが少しあったり、キッチンに目につく物があっても許せるものです。乱雑な部屋をみてイライラするのは、自分自身に余裕がない証拠です。

『必要十分生活』(2015/01)”自分と相手の領域を区別する”より引用

二人暮らしをはじめるときに、これがとても参考になりました。

たっくさんと同様に私も共同スペースの浴室を担当していますが、自分のやり方でいつも整理させてもらうだけで、気持ちに余裕が持てています。

理由は、わかりません(笑)

私たちはそれぞれ自室を持っているのですが、自分と相手の領域の明確化という点で、同様に気持ちを安定しやすい環境なのかなと感じています。

【おまけ】共感できなかったポイント

せっかくなので、逆に共感ができなかった点についても触れておきます。

下着は3枚

私が普段ローテーションしているのは、パンツ3枚、シャツ3枚、靴下3足です。下着類はお風呂あがりに、ごく少量の洗剤で手洗いして、浴室にかけたロープに干しておきます。

『必要十分生活』(2015/01)”下着は3枚”より引用

3枚では心許ない(笑)

個人的には、下着類はいつでも手軽に捨てられるものなので、すこし余分があってもOKとしています。衣服はともかく下着の場所くらいは全然確保できます。

ギリギリの枚数だと多少不安で、それはそれでストレスを感じることになるので、私は4~5枚でローテーションしています。

なお、著者のたっくさん自身も「本書は解決方法を提示しているわけではありません」(「なぜちらかるのか」の項より)と述べており、本書に書かれたルールはあくまでひとつの解決策の例示です。

共感できない点があることもまた当然です。

あくまで自分にとっての最適なルールを見つけ出すのが大事ということ。忘れないようしないといけないですね。

まとめ

本記事では、たっくさんの著書『必要十分生活』についてご紹介しました。

わたしがミニマリストのきっかけとなった一冊ですが、たっくさん自身は「ミニマリスト」という単語を使っていないんですよね(そこに意図があるのかどうかは不明です)。

「必要十分」という考え方とミニマリストは重なる部分は多いですが、厳密には若干ニュアンスが変わるのかもしれません。

必要十分の生活で重視していることは、部屋をスッキリさせることではなく、ストレスを減らすための環境づくり、がポイントなのかなと思います。

これからも自分とって心地よいルールを意識して、無理のないミニマル生活を続けていきます。

昔の私と同じように「物を捨てられない」ことにもやもやした気持ちを持っている方、もし気になったら『必要十分生活』を読んでもらえると嬉しいです。

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僭越ながら、2024年1月に私もKindleで本を出版しました。

もしご興味がありましたらご一読いただけますと嬉しいです。

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